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フグの基礎知識

フグ(河豚)ってどんな魚?

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数多くある魚の中でもフグは日本人にとって特別な存在感があります。

食べ方はお刺身、お鍋、揚げ物など他のお魚とあまり違いはありませんが、食べに行く時は「お魚食べに行こう」ではなく「フグ食べに行こう」と言うのも特徴的ですね

接待やお祝いごとなど、特別な日に食べることが多い高級魚として知られ、フグを食べること自体に敷居の高さや非日常的なイメージを感じている人が多いからかもしれません。

とらふぐ

とらふぐ

ちなみに、フグの本場である山口県下関では「フグ」のことを「フク」と呼びます。

これは幸福の「福」にかけていて、PRの際にはよく使われています

ちなみに僕の妻は40年間フグを食べたことがなく、下関に来てからはじめてフグを食べたのですが、最初にフグ刺しをご馳走したときあまりに美味しかったみたいで、しばらく泣いていました(笑)

良い素材と良い職人によってつくられたフグは本当に美味しいですよ。

このように昔から特別な魚として位置づけられてきたフグですが、実は体内に毒を持っています。そのため、フグを食べることに驚かれる国も多いようです。日本でも昔から「フグは食いたし命は惜しし」と言われ、豊臣秀吉がフグ禁止令を出し、以来300年近く、明治21年になるまで一般的に食することは禁じられていました。

美味しさと併せ持った猛毒を持つため、大変厳しく取り締まりが行われていたんですね。

⇒フグの持つ猛毒テトロドトキシンとは?

下関でフグが解禁され今年で131年。高級魚のイメージはそのままに、昔よりも低価格で味わえるようになりました。また、フグは低カロリー高たんぱくでコラーゲンを多く含むなど、味だけではなく健康面でも注目されてきています

ただ産地以外ではまだまだよく知らない、食べたことがないという人も多いと思うので、当サイトではそんなフグの魅力についてお伝えしていきます。

フグにはどんな種類があるの

フグは両顎に4枚の歯があるのが特徴で、背鰭には棘がなく、体は小棘でおおわれるものもいます。世界には180種類、日本には33種類のフグが生息しており、このうち

日本で食べられるフグは以下の22種類です。

トラフグ、カラスフグ、マフグ、シマフグ、ヒガンフグ、ショウサイフグ、クサフグ、ゴマフグ、コモンフグ、アカメフグ、サンサイフグ、シロサバフグ、クロサバフグ、カナフグ、ヨリトフグ、メフグ、ハコフグ、ネズミフグ、ヒトヅラフグ、ハリセンボン、イシガキフグ、ナシフグ

食用可能なフグ22種類

トラフグ、マフグなどは有名ですよね

ただしこれらすべてがどこでも食用可となるわけではなく、漁獲場所次第では食用可になったりそうでなかったりするものもあるので、食べられる部位と合わせてご紹介したいと思います。

■身を食べることが出来るフグ

基本的に食用として提供されているフグ22種類はすべて身(筋肉)を食べることが出来ます。

■漁獲場所次第で食用可となるフグ

コモンフグ、ヒガンフグ、ナシフグの3種類だけは、食用として使えるかどうか、漁獲場所によって違ってきます。

コモンフグとヒガンフグは岩手県越喜来湾及び釜石湾、宮城県雄勝湾で漁獲された個体は食用にすることが出来ないため、これ以外の場所で漁獲されたものだけが食べられます。

ナシフグは有明海、橘湾、香川県、岡山県の瀬戸内海域で漁獲されたフグで、筋肉並びに、有明海及び橘湾で漁獲され、長崎県が定める要領に基づき処理されたフグの精巣に限られます。

このように漁獲場所が決められているのは、貝などフグの餌となっている生き物の違いによるものと言われています。他の海域の生き物が入ってきたりすると食用として適さなくなってきてしまう可能性があるからなんですね。

■皮を食べることが出来るフグ

フグの中には皮を食べることの種類もありますが、皮に毒を持っているものは多いため、食べられる種類は少なくなります。

皮を食べることが出来るフグはトラフグ、カラスフグ、シマフグ、カナフグ、シロサバフグ、クロサバフグ、ヨリトフグ、イシガキフグ、ハリセンボン、ヒヅラフグ、ネヅミフグの11種類です。

漁獲場所は関係ありませんが、この種類以外のフグの皮は毒があるので絶対に食べないように注意しましょう

■精巣を食べることが出来るフグ

精巣というと一番毒がありそうなイメージがありますよね(笑)
でも皮に比べると食べられる種類は多いんです。

精巣を食べる事が出来るフグはショウサイフグ、マフグ、メフグ、アカメフグ、トラフグ、カラスフグ、シマフグ、ゴマフグ、カナフグ、シロサバフグ、コロサバフグ、ヨリトフグ、イシガキフグ、ハリセンボン、ヒトヅラフグ、ネズミフグ、ハコフグ、ナシフグの18種類です。

こんなにもいるんですね。

僕も勉強するまで知りませんでした

ただしこの中にあるナシフグだけは、先にご紹介したように、漁獲地域が限定されます。精巣を食べることが出来るナシフグは有明海及び橘湾で漁獲され、長崎県が定める要領に基づき処理されたものだけに限られます。

フグって本当に食べても大丈夫なの?

何度もお伝えしているように、フグにはテトロドトキシンという毒が含まれています。しかし食用として認められているフグで、ふぐ調理師の免許を持っている人間が適切に処理をしたものであれば安心して食べることが出来ます

ですので、フグを食べるときは必ず専門の知識を持った「ふぐ処理登録者」のいる「ふぐ処理業許可」をとっているお店で処理されたものを食べるようにしましょう。

年に数人は自分で捌いたフグを食べてフグの毒にあたる人もいるみたいですから、くれぐれも素人調理は絶対にしないようにして下さいね

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