高級魚として知られるフグ
年末年始や何かお祝いごとがあった時には僕もよく食べますが、あのコリっとした歯ごたえは堪りませんよね
でもフグってただ美味しいだけではないんです。
実はフグには豊富な栄養素が含まれているんですよ。
ここではフグの持つ栄養素についてご紹介したいと思います。
フグに含まれる栄養素
グルタミン酸、イノシン酸、タンパク質、レチノール(ビタミンA)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛
すごくたくさんの栄養成分が含まれているんですね
フグの栄養成分表
上記の各成分がどの程度含まれているのか調べてみました。
(マフグの切り身100gあたり)
ビタミンA | 7μg |
ビタミンD | 6μg |
ビタミンE | 0.6mg |
ビタミンB1 | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.17mg |
ナイアシン | 7mg |
ビタミンB6 | 0.5mg |
ビタミンB12 | 3μg |
葉酸 | 3μg |
パントテン酸 | 0.23mg |
ナトリウム | 83mg |
カリウム | 470mg |
カルシウム | 5mg |
マグネシウム | 24mg |
リン | 260mg |
鉄 | 0.2mg |
亜鉛 | 1.5mg |
銅 | 0.02mg |
種類や個体によっても違ってきますが、100gの切り身でカロリーは84kcal、たんぱく質は18.9g、脂質0.4g、炭水化物0g。ビタミンやミネラルではビタミンD、ビタミン12の成分の割合が高くなっています。
脂肪分は非常に少なく、身についている脂肪はわずか0.3%しかありません。
あれだけぷくっと膨らんでるのに意外ですよね。
人間なら考えられない体脂肪率です(笑)
これだけを見ても、フグは高カロリー低たんぱくで栄養素が非常に豊富な食材であることがわかりますね。
ちなみに84kcalを消費するには、ウォーキングだと32分、ジョギングで19分、自転車で12分、水泳で12分の運動が必要になります。
栄養成分から見たフグの健康効果・効能
フグに含まれる主な栄養成分はわかりましたが、各栄養素は健康面でどのような効果・効能をもたらしてくれるのでしょうか。
コラーゲンによる美容効果
フグの皮や骨の周りにあるゼラチンの中にはコラーゲンが豊富に含まれています。
コラーゲンの美容効果は有名なので聞いたことがあるという人も多いと思いますが、コラーゲンは肌のシミやしわを防ぎハリを保つ効果があると言われています。
フグに含まれるコラーゲンは「海洋性コラーゲン」なので、肌への吸収性にも優れています。
女性にとっては一番嬉しい栄養素かもしれませんね。
豊富なタウリンで高血圧を予防
日本では高血圧症の人が2000万人以上もいると言われています。
日本人は世界的に見て塩分を摂りすぎている傾向があり、それがこの数字に表れているのだと思います。
心筋梗塞や脳出血など高血圧が原因となる病気は日本人の死亡原因の上位に常に入っていますし、実際僕自身も、父親が高血圧から脳出血を起こしたことがあります。
その時はたまたま周囲に人がいて助かりましたが、状況が状況なら亡くなっていたかもしれません。
そんな恐い病気の原因になってしまう高血圧を予防してくれるのがタウリンです。
あの「ファイト~いっぱぁ~つ!」のCMで有名なリポビタンdに含まれるやつです(笑)
タウリンはアミノ酸のひとつで、疲労回復などの他、血圧の上昇を抑えてくれる効果があります。
また、肝臓、心臓、血管など人間にとって重要な臓器の機能を高める効果もあるので、健康にとって非常に重要な要素です。
タウリンは体内でも作られていますが生成される量が少ないので、食事から摂取する必要があります。
セレンによる抗酸化作用
主にフグの背には必須ミネラルのひとつであるセレンという栄養素が含まれています。
セレンには抗酸化作用があり、動脈硬化やガンを予防するなど現代病と言われる生活習慣病を予防する効果が期待出来ます。
また、活性酸素を抑制してくれるので、血管や肌年齢を若く保ち老化を抑えてくれる、アンチエイジングの効能も期待出来ます。
基本的に健康でいるためには、酸化を抑えて体をよりアルカリ質にしていくことが必要だと個人的には思っているので、抗酸化作用というのはとても大事だと思いますね。
ビタミンD、カルシウムで健康で丈夫な骨作り
フグにはビタミンD、カルシウム、マグネシウム、リンが豊富に含まれています。
ビタミンDはカルシウムの働きをサポートするので、健康で丈夫な骨を作るためには欠かせない栄養素です。
ナイアシンで肌荒れ予防・ダイエット効果
フグにはビタミンB群の一つでナイアシンという成分が含まれています。
消化酵素を補助する役割を持つ栄養素で、糖質や脂質を分解したりエネルギーを作り出すことで、肌を綺麗に保ったり、脂肪を燃焼したりするのでダイエットにもなります。
フグにはコラーゲンも豊富に含まれているので、ナイアシンとコラーゲンを同時に摂取することで、さらなる美容効果を期待出来ます。
低脂肪・代謝アップ・免疫力向上
フグは低脂肪なので、脂肪分を抑えながらタンパク質を摂取することが出来ます。
それにより免疫力を向上させ、代謝も良くなり、体力もつきやすくなります。
以上、フグの栄養成分をまとめてみました。
こんなにもたくさんの栄養素があるなんて知りませんでしたよね。
フグは部位によってさまざまな栄養素があり、基本的に余すことなく全て食べることが出来ます。
旨味成分であるグルタミン酸やイノシン酸を含むので、フグ雑炊などをする際は出汁を使わずに出来るほどです。
日常的に食べる魚ではありませんが、年末年始、新年会、忘年会、誕生日、記念日など、お祝い事や特別な日には、栄養の大変豊富なフグをぜひ家族で一緒に食べてみてはいかがですか?